<<

sloping book

>>

sloping book

October 23, 2016 [product]

交互にページを、5°傾けることで、ページめくりが容易な本。
ずらす事で、指をひっかけ易くなり、簡単に片手で一枚ずつ掴めます。
紙書籍の優位点、自立性の検証。

文庫(A6)サイズ。小口、天部分が斜めになるので、若干大きくなります。 表紙が2枚必要なので、見返し(遊び)が、遊びでは無くなります。

左右、上下が対称。目視せず指の感覚でページめくりが出来ます。

斜めに綴じているので、持ち易く、余白が広く見えます。


5°の傾きは、既存の一般的な文庫本と同じ
レイアウト(文字数、余白)でも適応できる角度です。
次のページ数のみが、見える利点があります。
 ドックイヤー、余白への書き込み、はみ出した部分をタブとして利用、
などの物理的体験としての読書が可能です。


「紙をめくる」という行為は、
触感と動作が記憶の補助になるので、紙書籍の魅力の一つですが、
同時に煩わしさにもなりえます。
 上手くページが掴めない、ページを飛ばして読んでしまいう、
などのストレスは、集中力を落とす原因になります。
 一冊300ページの場合、150回のページめくりが必要です。
2ページに一分として、一分に一回のストレスは避けたい所です。



 親指でページめくりが出来ます。
片手で扱えるので、出勤時など、つり革を持ち
ながらでもページめくりが出来ます。
片手でポテチを食べている場合、
本を汚さなくてすみますので、衛生的です。


3Pと4P。分かりやすくページ数をつけています。

sloping_book_z001.pdf
download
LinkIconsloping_book_z001.pdf



 ページが傾くと読みにくいのでは? 問題ありません。
そもそも、本を水平にして読んでいません。
5°の傾きは、気にならない数字です。

sloping_book002.pdf
download
LinkIconsloping_book002.pdf


 ページ端(小口)部分をページめくりし易く加工した
商品が幾つかあります。(タブ付け、斜め裁断、など)
 その場合は、無駄に紙を裁断してしまいます。
読書本の場合は、情報(文章)が商品なので、
めくり易く加工する事によるロス(価格)は、最小に
しなくてはなりません。
 この加工方法は、裁断に無駄がありません。

紙の書物に感じる、愛着とは何なのか?
いまさら電子書籍、タブレットと比較するつもりは無い。

 ここでは紙書籍の魅力について検証する。
一言でいえば、「読みやすさ」です。

・見開き(2P)の情報量が丁度よい。
 戻りたい文面を探す際、短期記憶でページ位置の記憶が残せる程度。

・ページをめくる動作は、読み終わった情報を取捨選択する時間。
 読んで記憶する事に意味は無い。この取捨選択が気持ち良いのです。

・目で読むのではない、全身で読む。
 首、腕、手首、指、紙のしなり、情報は2Dですが、本は3Dです。


視線の動きは最小に抑える。

 ページをめくりながら次(裏)のページを読む。
ページの傾き、しなりを利用し視線を最小の動きにすることで、
目が疲れにくくなります。
 首や手首の動きは増えますが、要はバランスです。読書は体験なのです。

上の画像をどう読むか?
 文章を追う視線が乱れる原因は幾つかあります。
漢字が読めない、単語の意味が分からない…は、ひとまず置いて、
このような文字の塊を平面液晶で読むと特に惑わされます。

上の画像はどう読むか?
 知らない四字熟語に遭遇しても、前後の流れや漢字の意味で、おおよそ
見当が付きますが、横に並ばれると動揺してしまいます。



  視線の乱れの例として、「ゲシュタルト崩壊」をあげます。
上の画像の左側は、平面に規則的に「借」を羅列したものです。
上の画像の右側は、同じ内容を紙に印刷し、紙をしならせたものです。
どちらが脳の混乱を起こしやすいか?
しならせた紙の文字を読む心地よさの理由は、ここら辺にあると思います。




 方眼罫を印刷した画像です。
この様に見ると紙書籍は平面ではないのだと分かります。




交差する角度の検証



18°は、書籍の場合は余白が多いので不向きです。
黄金三角形が内包されており、容姿は整っています。
 メモ帳やスケジュール帳に適しており、
はみ出した三角形部分をタブとして使用できます。



10°は、次のページの一部が見える角度です。
5°と同じく既存のレイアウトが使用できます。
下のページとの境目がわかり、掴む部分も広いので
安心感が増しますが、指の動きは増えます。

top